
明治
靖国神社の誕生
1879年(明治12年)
華族から鳥居の左右に灯篭が寄贈され、東京招魂社から改称された
金沢・兼六園
西洋椅子の製造・販売
華族から鳥居の左右に灯篭が寄贈され、東京招魂社から改称された
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1879年(明治12) 靖国神社の誕生
前年の1878年(明治11)5月に国内で恨みを買っていた初代内務卿の大久保利通を東京・紀尾井町で「薩長藩閥政治」批判の士族・島田一郎ら6人が刺殺する暗殺事件(紀尾井坂の変)が発生した。犯人は「薩長藩閥政治」 に批判的な石川県人だった。1879年(明治12)4月、政府は琉球藩に処分官を派遣して沖縄県と改め、また、 東京招魂社に西南戦争の政府軍の戦没者6971柱をさらに合祀して陸海軍省所管の「靖国神社」と改称して 別格官幣社に列し、1880年(明治13)には東京日比谷 にあった「神宮教院」を前身に伊勢神宮の東京における遥拝殿として「日比谷大神宮」(現・東京大神宮)を創建した。一方、2年前に大久保利通を暗殺した犯人が石川県人士族だったことから、幕末に徳川家と密接なため身動きがとれなかった加賀藩を揶揄して金沢の兼六園に「カエル(幕府)」「ヘビ(維新政府)」と「ナメクジ(加賀藩)」の3すくみの礎石を置き、日本武尊(ヤマトタケル、九州の熊襲を退治して日本統一をした日本書記・古事記上の人物)の銅像を建立し、あわせて西南戦争の戦没者400柱を弔う「明治記念之標」を建立して、石川県を牽制した。
年表
【1879年(明治12)】
・4月 政府、琉球藩を沖縄県と改める
・6月 東京招魂社を靖国神社と改める
・8月 大正天皇が誕生
《世界の動き》
・1879年、オーストラリアでシドニー万国博覧会が開催
・1879年、イギリスがアフガニスタンを植民地化
日本と世界
時の政治
第122代天皇・明治天皇(睦仁、在位1867~1912)
太政大臣 三条実美