平成

米同時多発テロ・その後の戦争

 
目次

2001年(平成13年)

空港で搭乗直前のテロリスト2人
空港で搭乗直前のテロリスト2人

青い服がテロ計画のリーダーのアタ(2001)

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崩壊前のワールドトレードセンター
崩壊前のワールドトレードセンター

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破壊された国防総省のビル
破壊された国防総省のビル

2001.

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空港で搭乗直前のテロリスト2人
空港で搭乗直前のテロリスト2人

青い服がテロ計画のリーダーのアタ(2001)

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2001年(平成13)米同時多発テロ・その後のアフガニスタン戦争


2001年、世界が21世紀を迎えた年、サウジアラビア王家の御用達の建設業で財をなしたビン・ランディングループの創業家に生まれたウサマ・ビン・ラディン(1957〜2011)は、アメリカへのテロ攻撃を計画していた。イスラム聖典(コーラン)に4人まで妻を持つことができるとされているイスラム社会で、事業に成功した父は、結婚・離縁を繰り返して22人の妻との間に54人の子供をもうけたが、その父親と長兄が共に航空機事故で死亡したので、若くして遺産分与などでビン・ラディンは大富豪となった。22才の時、ソビエトのアフガニスタン侵攻(1979)に憤慨し、隣国アフガニスタンのムスリム(イスラム教徒)の組織で、ソ連と戦う「ムジャヒディーン」の支援にその財産を提供、自らもアフガニスタンに拠点を移して活動家となった。そして1988年(平成10)には、自ら武装組織「アルカイダ」を創設した。2年後の1990年(平成2)にイラクのサダム・フセインが豊かな隣国クウェートに侵攻、その翌年の湾岸戦争の「嵐の砂漠作戦」で多国籍軍が親米国のサウジアラビアの軍事基地からイラク攻撃したことに「アラブの地をけがした」とサウジ政府と主導したアメリカ政府を非難したことで、国外追放・資産凍結され、アメリカに対して強い恨みをいだくようになった。その後、ビン・ラディンは、アフガニスタンで生き、パキスタンの支援で台頭したイスラム教原理主義組織「タリバン」(1994年にオマル師が創設)の庇護のもと、「アルカイダ」と「タリバン」は親密となり、さらに反米組織「ジハード団」(指導者はザワヒリ)も合流し、1996年(平成8)にアメリカに「ジハード」(聖戦)を宣言した。その3年前の1993年(平成5)には、NYで6人が死亡する爆破事件が世界貿易センタービル(WTC)であり、犯行の黒幕にビン・ラディンの名前が出たこともあった。2001年(平成13)、数年来温めてきた航空機使用のジハード計画(パキスタン人のシェイク・モハメドが立案)を実行に移すことを決断した。2月、ビン・ラディンから指示を受けた2人のアルカイダ工作員(指揮官・エジプト出身のモロッコ系フランス人のモハメド・アタら)が潜伏先のドイツからアメリカに入国、フロリダ州の飛行機学校での大型機のフライトシュミレーション訓練を開始、同月には、やはりモロッコ系フランス人の工作員(ザカリアス・ムサウイ)もオクラホマ州にある飛行機学校に入校し、大型機の操縦訓練を習い始めた。6月にはさら1人、その後もマレーシアから工作員2人も入国し、フロリダ州の高級別荘地(ハムレット)のアパートをアジトに集合し、指揮官アタをリーダーに航空機を利用したテロ計画を話し合った。夏にはネバダ州ラスベガスにアジトを移して、実行指令を待ったが、8月にオクラホマ州の飛行機学校で、5月に不合格で退学したムサウイ工作員が、再度入校したミネソタ州の飛行機学校でFBIに逮捕され、家宅捜索が実施される前に、逮捕された1人を除く19人の工作員が4つのグループに分かれて9月11日に計画を実行した。午前5時53分にメイン州ポ―トランドからリーダーのアタ搭乗のボストン行きの航空機が離陸、乗り換えたボストン発ロス行きのアメリカン航空77便を工作員5人がハイジャック、8時46分に世界貿易センタービル(WTC)北棟に激突、ビルから大きな煙が噴き出る映像が、緊急ニュースのライブ映像として全世界に配信されていた。9時3分に2機目のユナイテッド航空175便が同じWTCの南棟に激突炎上するライブ映像が放送され、日本でもNHKの夜のニュースで放送されていたので、単なる事故ではないということを瞬時に世界中の人が理解した。その後も3機目の5人の工作員にハイジャック機が国防総省ビル(ヴァージニア州アーリントン)に突入して大破、さらに4機目のサンフラシスコに向けてニュージャージー州から42分遅れで飛び立ったユナイテッド航空93便もハイジャックされたが、すでにWTCビルが崩落した直後だったので、軍から撃墜の指令もだされ、事情を察知した乗客が4人のアルカイダ工作員と格闘となり、ペンシルベニア州の林(野原)に墜落した(9.11アメリカ同時多発テロ事件)。この2977名(うち日本人24名)がテロで死亡した大惨事を受け、事件4日目にジョージ・W・ブッシュ大統領は、テロの首謀者が 「アルカイダ」のウサマ・ビン・ラディンと断定し、テロとの戦いを宣言した。同盟国の日本の小泉内閣は、日米外交を活発化させ、事件8日目の9月19日、アメリカの対テロ戦争への支持を表明し、輸送・燃料補給・情報収集などに自衛隊を派遣する7項目の支援措置を政府決定、 9月24日にニューヨークの現場跡地(グラウンド・ゼロ)を訪問した小泉首相は、ブッシュ大統領に直接会って日本の支援措置を伝えた。9月27日に司法長官は、FBI調査で4機のハイジャック犯19人の国籍を公表したが、そのうちの15人が親米国のサウジアラビア人だったことが社会に衝撃を与えることとなった。10月7日には、アフガニスタンの「タリバン」がビン・ラディンをかくまっていると、そのテロ支援国への報復としてアフガニスタンへの空爆を開始した(アフガニスタン戦争の始まり)。日本政府は、対テロ戦争の後方支援としての自衛隊派遣は、既存の周辺事態法で対応は不可能で、国連の国際テロを非難する安保理決議を根拠に、10月29日には2年間の時限立法の形で「テロ関連三法案」を成立させた。 11月9日には、海上自衛隊の艦艇がインド洋へ向けて出航、同月下旬には、インド洋上の多国籍軍への給油活動を開始した。


(※2001年にアフガニスタン戦争が開始、まもなくタリバン政権は消滅し、同国の民主化を図るべく、新たな政権が成立したが、政権内の汚職などで民主化はせず、オバマ大統領が最初に提案した2016年末の米軍撤退は延期され、2020年にトランプ大統領がタリバンと合意、2021年にバイデン政権の8月末を期限に撤退したが、再びタリバンが首都を瞬く間に奪還して世界を驚かせた。9.11の20周年を期し、FBIの極秘捜査記録が開示され、かつてサウジの王族がアルカイダに多額の支援していたこと、サウジ政府筋の協力者がいたことがすでに判明している中、サウジアラビア政府が事件にどの程度まで関与していたのかが問題となっている)


年表

【2001年(平成13年)年表】


・1月 中央省庁等再編で1府12省庁スタート

・4月 小泉内閣発足、女性大臣5人(法務・外務・

    文部科学・環境・国土交通)  

   「DV防止法」(家庭内暴力の防止)が公布

   国立女性教育会館(埼玉県)設立                   

・6月 第1回男女共同参画週間                       

・7月 参議院議員選挙で女性18人当選(定数121人) 

・8月 小泉首相が靖国神社参拝

・9月   日経平均株価が1万円割れ(17年ぶり)

    狂牛病(BSE)感染の牛が国内初発見                

・10月 小泉首相が訪中・訪韓

   (「村山談話」を踏襲して反省とお詫び表明)

    テロ関連3法案(2年の時限立法)が成立

    ノーベル化学賞(野依良治)

・12月 皇太子妃が敬宮(愛子)を出産

    琉球王国のグスク(首里城)が世界遺産


《世界の動き》


 ・2001年、 米大統領にブッシュ(息子)が就任(1月)

 ・2001年、 米が京都議定書から離脱(3月)

 ・2001年、イタリアでジェノバ・サミット(7月)

 ・2001年、インドネシアでメガワティ大統領就任(7月)

   ・2001年、   米で同時多発テロ(9月)

 ・2001年、 米がアフガニスタンを空爆(20年戦争開始)

 ・2001年、中国がWTOに加盟


 
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